【コラム】何者でもない、ということ
今、私はゼロである。
初対面の人へ自己紹介をする時、相手に自分の何を伝えるだろうか。
学生なら、「〇〇学校の学生で、ーーを勉強しています」といえるし、
社会人なら「〇〇会社でーーーの事業を手がけています」といえる。
何か得意なことがある人は、「〇〇ができるので、それで勝負しています」と言える。
私がいうには、これが一番かっこいい。
肩書きにこだわりたいわけじゃない。
ただ、何者でもないという現実に直面している今、私はゼロである。
得意なことがないし、これならできると自信を持ってできることもない。
趣味程度にやれることはあれど、職業にできるほどのことがない。
会社に所属することは、守られることだと思う。
自分に特にできることがなくても仕事が与えられ、安定した給与が入る。
もちろん、会社で結果を出せばそれがその人の血肉となるし、
それを否定したいわけじゃない。
素晴らしい人や結果を出している人がたくさんいて、尊敬すべきことだと思う。
でも、私のようなできることが少ない人が会社に所属することは、守られることだ。
ゼロである、ということは、
自由を手にした、ということでもあり、何にもない、ということでもある。
何にもないことにビビって何もしなければ、
いつまでも手元には何もないだろうし、何者にもなれない。
自由を手にした今、できることからコツコツ初めて、
将来大きく飛べるように準備をすれば良いのではないだろうか。
わかっているけど行動にうつせない自分自身がもどかしい。
不安だ。
レールに乗るな、ビビるな。自分を好きでいろ。
そう言い聞かせている。
ゼロの私へ。