【映画:感想】リメンバー・ミー(2018)
作品概要
作品名:リメンバー・ミー
評価:★★★★★
鑑賞日:2019年6月14日
種類:Disney DELUXE
上映時間:105分
監督:リー・アンクリッチ / エイドリアン・モリーナ
2018年3月日本で上映された今作。
とても話題になっていましたが、私は映画館には行けず....
気になっていたものの、見られていなかったのですが、
1年4ヶ月ごしに鑑賞ができました...!
もともと、私はとても涙もろいのですが、
大抵はエンドロールが終わる頃には涙も落ち着いて、感想を言えちゃいます。
でも、今作は違いました。
エンドロールが終わって、10分経っても、20分経っても、
涙が止まりません。
気持ちが温かくなって、自分の家族に思いをはせたりして...
めちゃくちゃいい映画です。
***
舞台は、メキシコ。
「死者の日」という、ご先祖様が帰ってくると言われる日のお話です。
(日本のお盆みたい。)
主人公は、ミゲル。音楽が大好きな少年です。
ミゲルのおうちでは、
ミュージシャンだったひいひいおじいちゃんの行動が原因で、音楽はタブー。
そんな中、どうしても音楽がしたいミゲルがとった行動が、
新しい出会いと新しい世界を見せてくれます。
感想
この映画のキーワードは、
「先祖を大切にする」「家族の繋がり」「愛」...といったところでしょうか。
ご先祖様って、実は人間、誰もが持つもので、
1人の人間が生まれるまでに何人もの人々の出会いとか繋がりが
関わっているわけで...(その人たちを知っている知らないは別にして)
おそらく、世界中の誰もが、いいものであれ、悪いものであれ、
人との繋がりに関する何らかの体験や経験、思い当たることがあると思うのですが、
それをテーマに作品作りをすることが、まず単純にすごいと思いました。
誰にでも思い当たる分、
共感できる部分と、そうでない部分があると思うから。
例えば、家族に恵まれて愛されて育った人々は、
先祖の繋がり、をテーマにした作品を目にして、「いい作品だなあ」って
思うのはごく自然かもしれませんが、
世の中には、生まれながらに両親がいない経験を持つ方や、
血の繋がりを感じない方も数多くいるわけで...
そういった方々がこの作品を見ると、どう感じるんだろうって。
誰にでも何か思い当たることがあるからこそ、
ものすごく難しいテーマで作品を描いているんじゃないかなと思いました。
絶対にありえないとか、もしくは、誰か一部特定の人にだけ当てはまるテーマだと、
「私には当てはまらないけど、そういう人もいるのね」って
流せるものが、もしかすると、
こういった作品になると、難しくなるんじゃないかなって。
***
作品の中では、死者の国が描かれています。
とても美しくて、素敵な世界観。
こんな場所で、死んだ後を過ごせるなら、楽しそうだなって思います。
作品の中では、2回目の死の概念は、
「生きている人に忘れられちゃうこと」
と定義されています。
これ、私はすごく共感した。
スピリチュアルなことや、幽霊や...そういったことは信じていません。
でも、
自分のおじいちゃんが亡くなった時に、
遺体を目の前にして、祭壇の前に座って遺影を眺めていたら、
おじいちゃんの声が、はっきり聞こえたんです。
正確に言えば、「鮮明に思い出せた」が正しい表現かもしれないけど、
その時に、
「あ〜私がおじいちゃんのことを覚えておけば、おじいちゃんは生きているんだなあ」
って思ったことがあります。
生きている人が覚えておけば、その人は生き続けられると思います。
それをはっきりと描いている作品だったので、とても共感しました。
***
作品の中で出てくる曲で、聴いてほしい曲があります。
作品のタイトルにもなっている、「リメンバー・ミー」。
メロディがものすごく優しくて、ずっと聴いていたくなります。
作品の中でも大きな役割を果たしています。
英語版ももちろん素晴らしいのですが、
特に私が好きだったのは、ミゲル役の 石橋 陽彩 (いしばし・ひいろ)さんが
歌っている日本語Ver. 。
この方は男性なのですが、
男の子なのか女の子なのか一瞬迷うほど、ハスキーで、
透き通った明るく強い歌声。ものすごく綺麗です。天才だと思いました。
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作品の原題は、「Coco」。
これは、主人公ミゲルのひいおばあちゃんの愛称です。
登場シーンはほんの少しですが、誰もに愛されているキャラクターで、
私は、彼女こそが主人公だと思いました。
ディズニー作品を全部見たわけではありませんが、
勝手に、過去最高齢のディズニーヒロインかな?なんて思っています。
ぜひ皆様に鑑賞してほしいです。